最近では葬儀や葬祭に生花を使って祭壇や会場を飾ることが多くなってきました。
祭壇周りが明るく、華やかになり、葬儀の持つ重い、沈んだ空気を和らげる効果があります。
しめやかな中に落ち着いた華やぎが加わり、香気も相まって、遺族にも葬儀の参列者にも人気があります。
葬儀や葬祭に使う花の種類は、故人の持っていた宗教、宗派によって違いがあります。
仏教式では菊が多く使われます。その理由は、菊は調達が容易で、持ちが良く、香りが抹香に似ていてるなどです。皇室の紋が菊である所から、高雅で上品な雰囲気が感じられ、「誠実」「慕う」という花言葉も好もしいものです。以前は白菊で祭壇を飾りましたが、近頃では白菊を基本にして、色のある菊や他の種類のものを混ぜて使うことが一般的になっています。
また、故人の好きだった花を入れたり、見栄えのする百合や胡蝶蘭やカトレアを使用することも多くなって来ています。
キリスト教では、カトリック、プロテスタント系ともに白百合が多く使われます。菊はあまり使用されず、白い洋風の花が多いです。
バラはトゲがあるために使用しないので、注意が必要です。但し、故人がバラを非常に好んた場合などは、使用される時もあります。