少し前まで、葬儀など人の死に関わる事柄は、あまり表立って話題とすることがはばかられるものでした。しかしながら最近では、高齢者の方が自らの死の在り方を考える「終活」も一般的となり、葬儀に対する考え方、捉えた方も、徐々に変化してきたと言えます。
近年の葬儀の傾向
地域にもよりますが、最近では家族やごく近しい知人のみで葬儀を執り行なう「家族葬」など、小規模な葬儀が増えています。その理由としては、広く近所付き合いをするより、限られた人と深く関わるような人付き合いをする方が昔に比べ増えたこと、大々的な葬儀を望まず、生前に小規模な葬儀を希望として言い残す故人が増えたことなどがあります。
小規模の葬儀は、遺族にとって比較的負担が少ないという特徴があります。こうしたことから、故人、遺族双方の希望として、小規模の葬儀が執り行なわれることが増えたと考えられます。
また、少し前まで、「葬儀費用の詳細は、請求書が来てから知った」ということも珍しくありませんでした。葬儀に関して、事細かに知識を有しているという遺族は稀です。葬儀にまつわる準備などは、大部分を葬儀社に任せきりにすることが多いでしょう。その結果、思いがけず高額な料金がかかったことを後から知っても「葬儀とはこういうものだ」と割り切ってしまうことも多かったのではないかと思います。
しかし近年では、事前に費用を明朗化し提示する葬儀社が多くなりました。インターネットの普及により、遺族が葬儀に関する知識を集めやすくなったことなどから、葬儀費用を事前にはっきり知りたい、と考える遺族が増えたことなどが要因になると考えられます。
葬儀も多様化が進んでいます
個人の考えなどが尊重されやすい傾向にある昨今、葬儀もまた多様化が進んでいます。宗派による決まりにこだわらず、故人らしい葬儀を執り行ないたいと考える遺族も、「自分らしい葬儀を行ってほしい」と言い残す故人も増えています。葬儀社によっては、自分自身の葬儀について生前に打ち合わせをする「生前相談」を取り入れているところもあります。「玉泉院」もそうした葬儀社の1つです。玉泉院では、実際に葬儀を行う式場を事前に見ることができ、お通夜料理の試食なども行えます。また、最期の日に向かうまでのエンディングプランを一緒に考えるなどのサポートも行ってくれます。ホスピタリティを何より大切にしている葬儀社、玉泉院は、東京の世田谷区などにあります。
このように、葬儀は徐々に開けたものへと変化してきています。自分の死後の葬儀について取り決めておけるということは、心の余裕に繋がります。また、遺族にとっても、故人本人が決めた葬儀は、より一層特別な時間となるでしょう。柔軟でオリジナリティのある葬儀が、これからの時代の主流となりそうです。